1月20日、越田くんの博士論文公聴会がハイブリッド形式(審査員はオンサイトで、その他の人はオンライン)で行われました。博士論文の題目は
 「金属表面における一酸化窒素の吸着状態と磁性」
です。表面化学研究室としては私(八田、2005年博士)と同期、坪井さん以来の「磁性」の登場でしたが、こちらは分子の磁性です。STM、STS、EELSを駆使した精密で豊富な実験データが魅力的なテーマとしてまとめられていました。審査員の評価もとても高かったです。

2月1日には、修士論文の発表会がオンライン形式で行われました。それぞれ
 荒木くん:「Cu(100)表面における銅フタロシアニンの吸着状態」
 黒石くん:「Cu(100)表面上の一酸化窒素の反応と電子状態」
という題目でした。オンラインでしたが二人とも油断(?)することなくスーツで画面に向かっていました。荒木くんの発表は金属/有機界面の電子的な接合に関わる物性としても興味深い内容で、黒石くんは当研究室では伝統的なテーマですが、熱反応を追うためにSTMの観察条件にバリエーションがあるのが特徴と感じました。

新型コロナの影響は、研究の進行という意味ではあまり受けず、オンラインツールを使った指導や共同研究者とのディスカッションによって逆にメリットも大きかったようで、それぞれしっかり成果が出せてよかったです。越田くん、荒木くん、黒石くん、お疲れ様でした!